
Fenderタイプのギターに多く見られる、ヘッドの片側に6個のペグが並んでいるタイプのギター。このタイプのギターでの弦交換におすすめの張り方をご紹介します。
特別な方法ではないのですが、ちょっとしたコツでチューニングの安定度も増しますので弦交換の参考にしていただければ幸いです。
① 弦の長さを決める
市販のギター弦はかなり長さに余裕があるため、そのままだと長すぎてしまいます。
6連ペグのギターでおすすめの弦の長さは以下のように測るとちょうど良いです。
「ブリッジからペグまでの長さ + ペグ2個分の間隔 + ペグポストの穴の深さ」
例えば6弦を張る場合は、4弦のペグまで引っ張るのが目安です。

② 弦に折り目をつけてカット
弦をブリッジから通したら、目安のペグ(例:6弦なら4弦ペグ)まで引っ張り、
その地点で弦を直角(90度)に折ります。
折った位置から、ペグポストの穴の深さ分(約2cm前後)を残して弦をカットしましょう。

ブリッジを通した弦を4弦ペグまで引っ張ったらそこで90度弦を折ります。

折った部分からペグポストの穴の深さ分を残して弦を切ります。
③ ペグに弦を通して巻く


カットした弦の先をペグポストの穴に差し込みます。
この時、弦をボディ側に軽く引っ張りながらペグを巻くのがポイントです。
ペグを半周ほど巻いたところで、一度弦を離してみると、
弦に2ヶ所の折り目(下向き90度 + 横向き90度)が付いているのが確認できます。

この2つの折り目がペグの角にしっかり引っかかることで、
チョーキングなどで引っ張られても弦が緩まず、チューニングの安定性がアップします。
④ 巻き方のポイント
弦を巻く際は、ボディ側にテンションをかけながら、チューニング可能な状態まで巻きます。
適切な長さにカットしていれば、2〜3周巻きつけられるはずです。
巻いた弦が重なったり、隙間が空いてしまうとチューニングが不安定になる原因になります。
隙間なく綺麗に巻き揃えるよう意識しましょう。

⑤ 他の弦も同じ手順で弦を巻く
他の弦も同様に作業しますが、ペグ位置に合わせて基準ペグを変えていきます。
5弦:3弦ペグまで引っ張って折る
4弦:2弦ペグまで引っ張って折る
3弦:1弦ペグまで引っ張って折る
⑥ 1・2弦の張り方
1弦と2弦はヘッドの端にあり、先に目印となるペグがありません。
この場合は、ペグ2個分の長さを目安に引っ張って折るようにしましょう。



少しわかりにくいですが上の画像では弦のつまんでいる部分は同じ部分をつまんでいます。


1弦のような細い弦では、弦をボディ側に引っ張るとペグポストの穴から抜けてしまうことがあります。
その場合は、逆側(ヘッドの先側)から弦を穴に通し、ボディ側に引くと折り目がつけやすくなります。
それでも滑って抜けてしまうときは、つまようじなどを穴に差して仮止めするのも一つの手です(チューニング後に外してください)。
まとめ
以上がオススメの弦の巻き方になります。
ポイントは「弦に2箇所の折り目をしっかりつけてペグの角に引っ掛ける」です。
必要以上に長い状態の弦を張ってペグに何重も巻き付けている方や弾いていると徐々に弦が緩んでいってしまうという方はこれだけでかなりチューニングが安定するようになります。
ぜひお試し下さい。
今回は6連ペグのFenderギタータイプでご紹介いたしましたが、今後はアコースティックギターやGibsonなどの3対3タイプギターやベースなどの弦交換方法も紹介していく予定です。
またチェックしていただければ幸いです。