Martinのギターでよく見られる、くびれ部バインディング剥がれ修理について

Martinギターの修理相談で比較的多いのが、
『ボディくびれ部分のバインディング剥がれ』です。

一見すると単純に接着が外れたように見えますが、
実際には構造的な理由が関係しているケースがほとんどです。


なぜくびれ部分でバインディングが剥がれやすいのか

バインディングが「縮む」ことで長さが不足する

バインディングは経年変化や乾燥によって、
わずかに『縮む』性質があります。

特にボディのくびれ部分は曲線がきつく、
その影響が集中しやすいため、
バインディングの長さが足りなくなり、浮きや剥がれとして症状が現れます。


無理に押し付けて接着できない理由

長さが足りないものは接着できない

縮んで長さが不足したバインディングを、
そのまま無理に押し付けて接着することはできません。

強引に固定すると、
・再剥離
・他の箇所への負荷
・仕上がりの歪み

といったトラブルにつながる可能性があります。

そのため、無理に押し付けて接着し直す方法では、
根本的な解決にはなりません。


きれいに仕上げるための修理方法

接合部分まで一旦バインディングを剥がす

当工房では、状態に応じて
くびれ部分だけでなく『バインディングの接合部分まで』一度剥がします。

これは、全体の長さを正確に調整するために必要な工程です。

縮んだ分の長さを追加して再接着

接合部分に不足している長さ分のバインディングを追加し、
全体のバランスを取り直したうえで接着を行います。

この工程を踏むことで、
・無理のない接着
・自然なライン
・再発リスクの低減

が可能になります。


見た目と強度の両立を重視した修理

修理後は、
接合部分が目立たないよう仕上げを行い、
オリジナルの雰囲気を損なわないよう配慮します。

『どこを直したのかわからない』
そんな仕上がりを目指しています。


早期修理が結果的に負担を減らします

バインディング剥がれは、
初期段階であれば修理範囲も最小限で済みます。

小さな浮きや違和感を感じた段階でのご相談が、
楽器を長く良い状態で使うためのポイントです。

松本市での持ち込み修理はもちろん、
郵送対応も可能ですので遠方の方もお気軽にご相談ください。

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